ほくろ(色素性母斑)
ほくろの治療法には、炭酸ガスレーザーを用いた治療や手術による切除があります。
炭酸ガスレーザーを用いた治療法
レーザーを当ててほくろを蒸散させます。治療後はややくぼんだキズの状態になりますので、7-10日ほどの軟膏、テープ処理が必要です。抜糸もいらず気軽に受けることができる炭酸ガスレーザー治療ですが、手術による治療法に比べて再発しやすい傾向があります。
手術による切除
生まれつきのほくろや、サイズの大きいほくろ、また悪性を疑う場合などに行います。切除した後は、線状に縫合します。レーザー治療法に比べて抜糸は必要ですが再発は少なく、悪性を疑う場合には病理検査を行うことができます。当院では治療前にほくろの状態を詳しく確認するためにダーマスコピー検査による検査を行っています。
形成外科専門医、レーザー専門医として治療法をご説明いたします。お気軽にご相談ください。
いぼ(脂漏性角化症)
加齢(皮膚の老化)とともに増える、いぼの一種で、皮膚の良性腫瘍です。老人性いぼとも呼ばれます。紫外線や遺伝による影響が大きいと言われており、手のひらと足の裏以外の全身どこにでも生じ、ゆっくり大きくなります。大きさは5ミリ~数センチくらいとバラつきがあり、形状は平らなものから隆起するものまで様々で、色も肌色から褐色、黒色までいろいろです。稀に痒みを伴うことがあります。日光角化症や悪性黒色腫などとの鑑別が必要です。気になられる方はご相談下さい。
炭酸ガスレーザー治療の治療内容
脂漏性角化症(加齢によるいぼ)に対して、炭酸ガスレーザーを用いて治療を行います。
治療の流れ
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1.診察
ほくろの状態をダーマスコープを用いて確認します。
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2.麻酔
麻酔薬を注射します。
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3.処置
炭酸ガスレーザーを用いて、ほくろ、イボを焼灼します。
注意事項、その他
- 治療後は軟膏を1日に1~2回、患部に塗布してください。
- 洗顔は当日から可能です。
- お化粧はテープもしくは軟膏の上から普通にしていただいてかまいません。
- ほくろ、いぼの大きさにもよりますが、7~10日ほどで皮膚ができます。
- 赤みがとれる期間には個人差がありますが、1~3ヵ月くらいです。
- 凹みは3~6ヵ月で落ち着いていき、最終的には少し凹んだニキビアトの様な形状になります。
合併症
- 出血、感染
- 炎症後色素沈着、再発
※ほくろの再発を防ぐためにはやや大きめに治療すればよいことになりますが、これでは整容的な意義が損なわれるため、あくまで最小限の治療をします。当院ではほくろの再発に対しては診察料のみで1回再治療を行います。